あらすじ
朝はどんな朝でもよかないこと?その日にどんな事が起こるか分らないんですもの、想像の余地があるからいいわ。(村岡花子訳『赤毛のアン』より)
戦争の傷跡が残る東京で、17才の少女・静香とカナダ人兵士が出会い、二人はほのかな恋心を抱く。読み古した『赤毛のアン』の原書を少女に託し、姿を消す兵士...。例え恋は叶わなくとも、その本はいつまでも少女にとって大切な宝物だった。
それから半世紀以上の時が過ぎ、2008年夏。カナダで一番小さな州、世界で一番美しい島プリンスエドワードに、一人の日本人少女・杏里(あんり・17才)が降り立つ。そして杏里を迎えるのは、祖母のメル友であり民宿を営む佐藤マリ。一緒に来るはずだった亡き祖母が残した『赤毛のアン』の原書、そして古い大学ノートには、青春の想い出のオブジェとともに、黄ばんだ灯台の写真が貼られていた。そして大輪の薔薇の花「ピース」が描かれたページ。ノートの最後に挟まれた封筒には「ギルバートへ、貴方のアンより」の文字。祖母にとっての「ギルバート」とは?また「アン」とは誰なのか?祖母の魂に導かれる様に毎日灯台に自転車を走らせる杏里。その不思議な行動に、マリも隣人の元哲学教授のジェフも首をかしげる。ジェフの義理の息子ライアンとの淡い初恋や、ミユキとミカ美人姉妹との交流も杏里の旅に刺激をあたえ、優しく彩って行く。祖母に『赤毛のアン』を贈った人を、杏里は探しだす事ができるのだろうか?旅の終わり、奇蹟の薔薇「ピース」の秘密と、灯台の写真がピッタリと重なり、あきらめかけていた杏里に素晴らしい終幕をもたらす。
プロデューサー:ユリ・ヨシムラ・ガニオン サミュエル・ガニオン
エクゼクティブプロデューサー:クロード・ガニオン
製作:Zuno FIlms / グランジュテ
PEI テック SODEC映画公社 カナダTC ケベックTC PEI州TC 文化庁 応援する会
後援:カナダ大使館 カナダ観光局 ケベック州政府在日事務所 プリンスエドワード島観光局
©Zuno Films & Grand Jeté
資料