宮平貴子監督による映画「アンを探して」は、2年にわたる脚本執筆などの準備期間を経て、地元カナダのクリエーター達がしのぎを削って申請する映画助成金などのサポートを受ける事が出来ました。ケベック州政府映画公団SODEC、カナダ連邦政府映画基金、さらにロケ地であるプリンスエドワード島州政府の資金を受けることで、カナダでの大部分の撮影を終了することが出来ました。ところが資金集めの最中に世界金融危機が起こり、日本の企業も個人も大打撃を受ける事になりました。その影響で日本での資金集めが予定どおり進まなくなり、現在この映画は深刻な財政危機に直面しています。(今年に入り、文化庁の助成金をいただきました)
日本の映画業界では、弱冠29才の新人女性監督が映画出演ほぼ初めての俳優を起用し、映画を作るということはギャンブルに等しいと言われるのが実情です。そんな中でも本作の可能性と必要性を信じ、さらに『赤毛のアン』出版100周年の年を記念したいと、昨年8月にカナダロケを決行いたしました。宮平監督の感性と指導力を中心にスタッフ・キャストの皆さんが力を出し切った結果、カナダロケの映像は素晴らしい物になりました。
作り手が作品を「素晴しい」というのは簡単ですが、確証がありませんし、独りよがりと思われるかもしれません。そこで昨年末、女性読者から圧倒的な支持を受ける直販雑誌『いきいき』の編集部とカナダ大使館共催のもと、読者200名を対象に未完成版ではありますが、テスト試写会を開催いたしました。カナダ大使館シアターでの上映会では、まだ編集中のため、圧縮したDVDでの上映という劣悪の環境だったにも関わらず、アンケート回答では85%が「面白かった、とても面白かった」、94%の人が「人に勧めようと思う、とても強く思う、もう一度見たい」と答えて下さり、貴重な感想・意見を頂戴し、本作への確信を持つ事が出来ました。(アンケートの抜粋コメントはこちら)
今後、全国一般公開にいたる迄、まだまだ長い道のりが残されています。そして、そのための資金が不足しています。そこで「ピンチをエネルギー」に、賛同者の皆さまを中心にこの映画と宮平貴子監督への応援をお願いし、苦境を乗りこえたいと思います。
どうか温かいご支援と、ご協力をお願いいたします。
2009年4月
宮平貴子監督「アンを探して」を応援する会
資料